企業向けの漫画で最も大切なことの一つが取材です。

「なんかグッと迫ってくるものがない」

漫画が完成して、「あれ?なんかグッと迫ってくるものがないな」と感じることがあります。関係者の皆が「こんなもんかぁ」と残念な気持ちになってしまうパターン。その多くの場合、制作サイドへ既存のカタログやコンテンツ、Googleの検索で出てくる情報を元に、漫画コンテンツ作りを丸投げしてしまうケースがあります。

日常の光景こそがリアリティ

法律の関係上、広告用のカタログはこんな表現になっているけれども、本当はこんな研究結果もあるんです。

当社の製品は、こんな工場で生産されているんですよ。他のメーカーとは全く違う業界でもトップレベルの基準を設けているんです。

うちのシステムは、こんな業種/業界向けと謳っているけれど、実はこんなところでも活用されているんですよ。実はそっちのほうが評判が良かったりして(笑)

このような当事者にとっては、日常の光景、当たり前すぎて何とも思ってもみないところを漫画の背景に描き込む、セリフに盛り込むことでリアリティが増します。

会社のスローガンが実際にどんな風に現場に現れているのか、商品のキャッチフレーズに込められた裏話を知った上でのシナリオ作成。描き手も自信を持って作業を進められるので、

  • キャラクターのイメージも湧き、リアリティのあるキャラが誕生しやすい
  • ストーリーに迷いがなく芯が通ったようになる
  • 下書き時の確認、修正依頼などのコミュニケーションが円滑に進みやすくなる

といった効果が見られるようになります。

部署の垣根をこえて、みんなが当事者になる

その他にも、「マーケティング担当が漫画作ってるみたいだね。よく知らないけど」となりがちな社内のコミュニケーション不足による当事者意識を持ちにくい状況を打破し、開発、事業部、営業、広報、社長室といったセクションの壁を超えて、関係者がみんなで漫画コンテンツの制作に関わっている機運を高めることができます。

担当の誰々さんの顔を模したキャラが出てくる漫画。口癖まで似てて面白い。

そんな声が聞けると、プロジェクトとしての成功確率は高まります。

面白い漫画は、人への伝播力があります。仕事上の紹介資料をプライベートの友人や知人にまで知らせたいと感じる人は少ないかも知れません。けれど、漫画だったら人に伝えるハードルは下がります。自分が取材で関わった漫画、自分が登場する漫画、そうなれば自然と社内のリソースを活用した宣伝にも勢いがつくのではないでしょうか。